要介護認定を受けることで利用できる介護保険サービスの欠点は、生活に必要最低限のサービスしか受けられないこと。

「もっとこうしてくれたら…」

「こんなサービスがあったら…」

という悩みを解消してくれるサービスが、今回ご紹介する介護保険外サービスです。

この記事から介護保険外サービスの概要と活用方法を学び、今の暮らしをもっと豊かにするためのヒントを見つけてみてくださいね。

介護保険外サービスとは？

介護保険外サービスとは、その名の通り「介護保険が適用されないサービス」のこと。

介護保険が適用されるサービスだけでは、介護保険法で定められた基準を満たす必要最低限のサービスしか利用できません。

そんな介護保険だけではカバーできない「かゆいところに手が届くサービス」の提供が、介護保険外サービスの目的です。

介護保険外サービスの一例

介護保険外サービスの内容は、主に以下の通りです。

【主な介護保険外サービスの内容】

• ●要介護者の健康状態に配慮した、宅配食事サービス
• ●外出できない要介護者に散髪やメイクを施す、訪問美容サービス
• ●近所の散歩や遠出に付き添う、外出介助サービス
• ●要介護者の衣類を洗濯しに来てくれる、訪問洗濯サービス
• ●要介護者やご家族の代わりに自宅を掃除をしてくれる、掃除代行サービス

このような「家事代行サービス」の中には、高齢者向けの多種多様な介護保険外サービスがあります。

介護保険外サービスと通常の家事代行サービスの違いは、サービス内容に介護の要素が加えられていること。

例えば、宅配食事サービスは高齢者の安否確認を兼ねていて、留守だったり連絡がつかない時は家族にすぐに知らせてくれます。

介護保険外サービスを使う3つのメリット

介護保険外サービスを活用するメリットは、主に次の3つです。

【介護保険外サービスのメリット】

1. ①かゆいところに手が届くサービスを利用できる
2. ②同居家族がいる場合も利用できる
3. ③要介護認定を受けていなくても利用できる

①かゆいところに手が届くサービスを利用できる

介護保険外サービスを利用する一番のメリットは、介護保険でカバーされていない便利なサービスを受けられること。

先ほども解説した通り、介護保険が適用されるサービスは、要介護者の安心・安全を守る必要最低限のサービスのみです。

介護保険外サービスを利用することで、要介護者ご本人とそのご家族の、介護に関する細かな悩みを解消することができます。

②同居家族がいる場合も利用できる

介護保険サービスの中には、家族が同居している場合は利用できないものもあります。

介護保険外サービスは、「同居しているけど都合がつかなくて介助できない…」と悩むご家族の暮らしをサポートしてくれます。

家庭の事情が認められず保険適用外と判断された時は、介護保険外サービスの利用を検討してみましょう。

③要介護認定を受けていなくても利用できる

介護保険外サービスの3つ目のメリットは、要介護認定を受けていなかったり要介護度が低い方もサービスを利用できる点です。

健康状態が良い高齢者の方は、通常の代行サービスより介護に重点を置いた介護保険外サービスが適している場合もあります。

介護保険外サービスを利用する際の注意点

介護保険が適用されない介護保険外サービスは、すべての費用が自費になるため、価格が比較的割高になります。

また担当のケアマネジャーさんは、介護保険サービスには精通していても、その地域の介護保険外サービスまでは把握しきれていないことも。

これらのデメリットを解消して介護保険外サービスを賢く活用するために、まずは自分たちで情報を収集して、サービス内容を見極めることが大切です。

その上でケアマネジャーや地域包括支援センターに相談して、本当に必要なサービスを厳選しましょう。

まとめ

介護保険外サービスを賢く利用することで、今の生活の不便さを減らし、より豊かな暮らしを実現できます。

その一方で介護保険外サービスは、内容も価格も千差万別で、ご本人とご家族がサービス内容をしっかりと理解することも重要です。

初めての介護は「分からないことだらけ」が当たり前です。

• ●どんな介護サービスがあるのか？
• ●介護保険外サービスは使うべきか？
• ●介護保険で賄うことはできないか？

こうしたお悩みは、担当のケアマネジャーや地域包括支援センターに遠慮なく相談しましょう。

また、札幌市内で老人ホームの入居・転居を検討されている方は、老人ホーム相談デスク「くまごろう」にもお気軽にご相談ください。