こんにちは!!
シニア住宅「くまごろう」の住み替えアドバイザー、
福島 有也(ふくしま ともや)です!
認知症になった親御さんや親戚の人と関わる時、どう接したらいいのか困ってしまうことがあると思います。
これまで通りの接し方では会話が成立しなかったり、言ってはいけない言葉を気にしなくてはいけなかったりと、気苦労も多いですよね。
もしコミュニケーションに苦労されている方は、認知症介護のポイントを押さえることで、自分らしく楽に接することができるようになるかもしれません。
そこで今回は、認知症の方に対する基本的な接し方を、次の3つのポイントに分けてご紹介します。
●認知症介護の3つの基本はこちら!
- 否定しない
- 本人のペースに合わせる
- ポジティブな感情を促す
接し方に悩んだ時は、この3つのポイントを思い出しながらコミュニケーションを行ってみてくださいね。
接し方のポイント①否定しない
認知症の方に対する接し方の大原則は、否定しないこと。
認知症を発症すると、朝食を食べたことを思い出せなかったりついさっき言われたことを忘れたりと、最近の記憶を思い出せなくなります。
「これは認知症の症状だ」と頭では分かっていても、つい指摘してしまったり叱ってしまうこともありますよね。
しかし認知症の方は、記憶力は低下しても自尊心や羞恥心は普通の人と変わらないと言われています。
そのため「理由も分からず怒られてしまった…」「悪いことをしたのかな…」とストレスだけが心に残り、症状の悪化やうつ病などの二次的な病気に発展する可能性も。
そんな心のストレスを与えないための認知症介護の大原則が、相手の発言や行動を否定しないことです。
こちらの言うことを無理に理解させようとせず、話をやんわりと聞いたり話題を変えたりしながら、否定しない関わり方を実践してみましょう。
接し方のポイント②本人のペースに合わせる
認知症の方と接する際の2つ目のポイントは、ご本人のペースに合わせること。
認知症の方は、いつも通りの生活や行動を好む一方で、いつもと違う生活や突発的なことが苦手になります。
●認知症の人が好む行動
- ・自宅や行きつけのお店など安心できる場所にいる
- ・信頼できる人と関わったり話をする
- ・誰かに任せずに自分にできることは極力やりたい
●認知症の人が嫌う行動
- ・いつもと違う場所や人とだけで過ごす
- ・新しいことや習慣を無理強いされる
- ・自分でできることを「できない」と否定される
介護をする側は、心から本人のためを思ってお手伝いを率先したり新しい介護サービスを申し込むこともあるでしょう。
そのお気持ちは大切ですが、本人の意思に反して訓練をさせたり施設に通わせることは、かえってストレスになる場合もあります。
例えば「足腰を弱めないために運動してほしい!」と感じたら、ご本人が好きなスポーツや散歩など前向きに取り組めるものを提案しましょう。
また「デイサービスに通ってほしい!」と思った時は、その施設に通うことを楽しみに感じてもらえるように、一緒に見学に行ったり他の入居者さんとお話をして信頼関係を築くことも効果的です。
ご本人の望む生き方を尊重しながら安心・安全な暮らしも守れるように、介護する方は『縁の下の力持ち』を心がけましょう。
接し方のポイント③ポジティブな感情を促す
認知症の方と接する時は、ポジティブな感情を促すことも心がけてみてください。
先ほどもお伝えしたように、認知症を発症しても喜怒哀楽を感じ取る力は普通の人と変わらず、「嬉しい」「楽しい」「悲しい」「イライラする」といった感情は本人の心に残ります。
そのためいつも元気がなくトゲトゲした雰囲気をご本人に感じさせてしまうと、「あの人はいつもイライラしてる…」「怒られると怖いから関わりたくない…」といった負の感情だけが残され、たとえ家族や友人であっても信頼関係を築くことは難しくなります。
その一方で、いつも笑顔で穏やかに接することができれば、ご本人も安心でき、信頼関係を築きやすくなります。
認知症介護は、ご本人の日常生活のサポートだけでなく接する方の心の健康もとっても大切です。
疲れを感じたら介護から少し距離を置いて、ご自身の健康も大事に守ってください。
ポジティブな気持ちで接することを意識するだけで、認知症の症状とうまく付き合うことができるでしょう。
まとめ
今回は、認知症の方に対する基本的な接し方を、3つのポイントに分けてお伝えしてきました。
- 本人の言葉や行動を否定せず受け入れる
- いつもと違うことを無理強いせず本人のペースに合わせる
- ポジティブな感情を出せるように心がける
この他にも、介護の現場で使われている声かけのテクニックやコミュニケーション方法は様々あります。
しかしどの接し方に関しても、今回ご紹介した3つのポイントが土台になっています。
ご本人だけでなくご家族も一緒に穏やかに暮らし続けるためにも、今回の3つの接し方をぜひ今日から実践してみてくださいね。
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